アロハなココロで綴る     happydays
by cam-aloha-life
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ひとつ66セントのマラサダが教えてくれたハワイのくらし
「帰りにレナードによりましょうか」

その人はサーフガイドを生業のひとつとしている人で、
ハワイでの短い滞在の1日を、わたしはその人のガイドでサーフィンをして過ごす。

彼は1日にひとり、もしくは1組しかガイドを請け負わないから、
毎回ひとりでサーフィンをする私は、
朝、彼の車で海にいき、海に入り、ふたりでランチを食べ、また海に入って午後を過ごす。


何度かそういう時間を過ごし、すこしだけ仲良くなったとき、
レナードのマラサダはおいしいよね、という話になった。

マラサダは揚げドーナツ。
ポルトガル風のものをそう呼ぶのだそうだが、ポルトガルの知識がなにもない私には
どこがポルトガル風なのかはうまく説明できないけれど、
とても素朴な、お母さんがむかしおやつにつくってくれた、
ホットケーキの粉を油で揚げて、砂糖をまぶしたものにとてもよくにている。

揚げたてのマラサダは、ふわふわで熱々で、幸せな味がする。

お店はワイキキから車で10分ほどとそれほど遠くはないのだが、
海外では運転しないことにしている私には、誰かが連れて行ってくれない限り、
決してたどり着けない場所と思っていた。

「ホテルからタクシーに乗ってマラサダ、レナードっていえば、連れて行ってくれますよ」
あまりに有名になったから、運転手さんもきっとわかるとその人は笑うけれど、どうだろう。

ふたりでひとつづつ、マラサダを買って、店の外のベンチで食べる。

レナードは、甘いパンばかりを売っている、なんていうんだろう、
パン屋さんとケーキ屋さんの真ん中へんに位置されるお店だ。

ショーウインドーには、それこそ、ザッツアメリカンな、
砂糖菓子でデコレーションされいていたり、
アプリコットとクリームがたっぷりはいっていたりと、
目にもこってりした甘そうなパンが並んでいる。

そして、お店に来るお客さんは、ダースでマラサダだけを買っていく。
多い日には、行列もできてしまうほどだという。

朝は朝ごはんに、
通勤前に立ち寄って、車の中での食べる用に、
午後には、オフィスでおやつに食べるのか、制服姿の女性が、
2ダース買って帰っていく。

みんなマラサダが大好きなんだ。

レナードは家族経営のお店だと、その人が教えてくれた。
ずっと、この場所で、このお店を営んでいるのだと。


マラサダ専門のお店にすればいいのに。
そしたらもっと儲かるんじゃない?
値段も1コ1$くらいにしてもいいと思う。

ABCマートに卸したりとかしてさー。

もっとビジネスチャンスがあると思う。

思いつきをつぎつぎ口にするえげつない私に彼が小さく笑った。


ハワイの人は。

今のくらしが今のまま続けば、それで充分だと思う人が多いんですよ。

何かを大きく変えるということを、望まない。

観光客を相手にビジネスをするのではなく、地元で生きることを選ぶ人が
まだまだハワイには多いんです。

60セントだったマラサダが66セントにしなければいけなくなったことですら、
レナードは胸を痛めていると聞いて、

なんとなく、

自分が恥ずかしくなるとともに、

ハワイのこういうところが好きと思う。

でも、だから、決して、私とハワイの関係は
観光客と観光地 よりも近づくことはないのだろうと、

それをちょっと寂しく思いつつ、事実として受け止める。
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by cam-aloha-life | 2008-06-28 00:08 | ハワイ
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